2016年11月16日水曜日

刑事コロンボ

刑事コロンボ第2作品の「死者の身代金」です。

原題は RANSOM FOR A DEAD MAN
 
RANSOM は償い

直訳すれば「死者のための償い」となります。

原作、脚本 リチャード・レヴィンソン&ウイリアム・リンク
監督・製作 リチャード・アーヴィング

主要キャスト

  レスリー・ウィリアムズ  リー・グラント
  カールソン    ハロルド・グールド
  マーガレット   パトリシア・マティック

ストーリー

 今回のコロンボのターゲットは敏腕の女性弁護士。

 女性弁護士のレスリーは夫の殺害を決意します。

 動機は彼女の本性がわかり、結婚の目的が金と名誉だけで、愛でなかったことを知った夫が、彼女に事務所の閉鎖と別れを告げたことにあります。
 これにより、彼女は活躍の場を制限されてしまうからです。

 そこで、レスリーは偽装工作を考えます。
 夫が身代金誘拐に会い、この誘拐グループによって殺されたというものです。

 レスリーは夫を殺し、
 あらかじめ夫の声を録音したテープを電話にセットし、
特定の時間に再生されるようにしておきます。

 その後、警察への連絡を行い、先ほどセットした電話がかかった以降に夫が殺されたと偽装し、自分のアリバイを捜査にきたFBIに証明させます。

 レスリーは、身代金を犯人に渡したとみせかけるため、身代金の入ったバッグを空のバッグと差し替えます。
 空のバッグをセスナ機から落とし、現金が抜き取られたように見せかけます。

身代金の受け渡しが終わったあとに、夫の死体が発見されます。

 レスリーには、誤算がありました。
 コロンボの存在と夫の前妻の子がスイスの寄宿先から帰ってきたことです。

コロンボは最初の電話かかった時に、レスリーが夫に安否を聞かなかったことに疑問を持ちます。

さらに、犯人が現金を抜き取り、空のバッグを置いて逃げたことにも疑問を持ちます。

疑問を解消する推理は成り立つのですが、証拠がありません。

証拠を手に入れるためにコロンボはあるトリックをしかけます。


寸評
  
  前作ところなり、頭の髪の毛がぼさぼさになっているようにも思えます。
コートも多少くたびれかけています。

娘が駆け付けた時に、レスリーが言うセリフ

I wasn't expecting you.


が表すとおり、
レスリーは父親が誘拐されて、スイスから帰ってくる娘の心情が理解できません。

敏腕でスーパーウーマンであるレスリーがスーパーであるがゆえに、
普通の人間の感情がないことが、
結局、自分の犯罪計画を狂わせる結果になり、面白いです。

 




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