2016年11月23日水曜日

ゴルゴ13 檻の中の眠り


ゴルゴ13 檻の中の眠り


1969年3月の作品

サブタイトル



1.     パンドラの島

2.     つながた けものたち

3.     青い目のザラス

4.     パンドラの箱

5.     箱のふたはあいた

6.     死体の流れつく場所

7.     ふたりの別れは死



登場人物



 青い目のザラス

 キッカーズ所長





ストーリー

 およそ、海の上に浮かぶ刑務所ほど脱獄が難しい刑務所はないでしょう。

海というものが、どんな高い塀よりも脱走を防ぎます。



アラスカ・ブリストル湾に浮かぶ北刑務所もそんな刑務所です。ここににゴルゴ13がやってきます。

 こんな刑務所の中でも西の特別房は凶悪な連中ばかりの死刑囚が入る房です。ゴルゴは食堂で看守に喧嘩を吹っ掛け、この房に入ります。



 この房の中に、青い目のザラスという男がいます。

ゴルゴのターゲットはこの男なのです。

青い目のザラスに接近したゴルゴ13は一緒に脱獄するように誘います。

看守の目を盗んで、命がけの脱獄が始まります。



かつて脱出を試みた者たちの屍体がたどり着く場所があります。

ゴルゴ13たちは、その場所へ生きてたどり着きます。

待つこと、しばし。

看守たちが、屍体を引き上げにやってきます。

看守たちの船を奪って、ゴルゴたちは脱走に成功します。



本編でゴルゴ13は、自分のことをゴルゴ13と言っています。

また、デューク・東郷という名が登場したきます。



  

依頼人



 不明



報酬



 不明

2016年11月20日日曜日

ゴルゴ13 色あせた紋章




 ゴルゴ13 色あせた紋章


19692月の作品



サブタイトル



1.     血まみれの橋

2.     潜入ゴルゴ13!!

3.     幻のソーニャ

4.     勇者リーベック

5.     ハンガリー秘密警察

6.     コンドル・クリューガー

7.     アーマライトの照準は!?

8.     スパイ交換一時間前!

9.     スパイ交換!!

10.   



登場人物



ストーリー



 オーストリア・ゼンメリング山渓からハンガリーに入ったゴルゴ13はハンガリー秘密警察の人間に変装し、依頼のハンガリー秘密警察長官のクリューガーに会います。

 彼の依頼により、セルゲイ副長官を殺すのですが、依頼内容に疑問を持ち、クリューガーに会います。

 彼から本当の依頼目的を知り、第2の依頼を受けます。

それは、スパイ交換にやってくる、ソ連保安部のキニスキー部長を撃つことでした。

キニスキーが撃たれた大混乱を利用して、クリューガーは亡命を企てたのでした。



 スパイ交換の当日、大どんでん返しが起こります。





依頼人



ハンガリー秘密警察 クリューガー長官



報酬



10万ドル



ゴルゴ13の変装



ハンガリー秘密警察員

2016年11月19日土曜日

ゴルゴ13 バラと狼の倒錯




19691月の作品



倒錯  逆になること



サブタイトル



1.     スコープにはいった者

2.     バラを摘むのは

3.     黄色いバラと呼ばれる男

4.     けんらんたる映画

5.     フィルムを追え!!

6.     フィルムを追え!!その2

7.     摘まれたバラは・・・

8.     ペルセポリスの対決

9.     バラと狼の不信

10.  砂漠に弾痕を残して



登場人物



 コルス・ロドリゲス 依頼人

 

ストーリー



 ゴルゴ13はスペイン・グラナダでターゲットを待っています。

ターゲットは予定された時間にやってきます。

 引き金を引こうとしてゴルゴは不信に思います。

ターゲットは男のはず。実際に自動車に乗っているターゲットは女。

ゴルゴ13は事実を確かめるため依頼人に再度会います。



このとき、ゴルゴ13

「ひとつの仕事でおれがスポンサーの前に、二度姿を見せたことはない」

と、言っています。



そして、仕事にけじめをつけるために、ターゲットの素性を自分で調べ始めます。



ゴルゴのターゲットは「黄色いバラ」と呼ばれる男らしいのですが、

その素顔はだれも知りません。



その男に口説かれて落ちた女がブルーフィルムに出ているという噂を確かめるため

ブルーフィルムの出所をたどります。



どうやら、イランから来ているらしいことを知ったゴルゴ13はついに見つけ出すのですが、それは・・・。



ところで、この作品1コマだけですが、ゴルゴ13が他人と握手しているシーンがあります。



依頼人

  

  コルス・ロドリゲス



報酬



 30000ドル



今回の言葉



 「花は、こちらの手入れで美しく咲いてこそ、美しさを感じるものだ・・・。

花が自分で美しく咲こうとしだすと毒々しいだけで美しさがなくなる」



 「偶然も二度重なるとゆるせない!! ましてや、それが、いざという時だとな」(ゴルゴ13)





 小ネタ

 

  ネマトーダ

   線形動物に属する動物の一種。直接に植物の根、特に根端を傷めると同時に、

その傷口が種々の病害を誘発する。



  アダムサイト

   嘔吐剤、くしゃみ剤と呼ばれる化学兵器。

 

2016年11月18日金曜日

ゴルゴ13 デロスの咆哮

ゴルゴ13 デロスの咆哮

  1968年12月の作品

  デロスとは (Delos)
   
   ギリシアのエーゲ海上の小島。古代にはアポロンの神殿があって、信仰
  通商の中心地であった。

  咆哮
    
   たけり叫ぶこと。獣などがほえたてること。

 
  サブタイトル

   1. ある手術
   2. 謀殺の周辺
   3. そしてフランス情報部は
   4. ゴルゴ13VSボネ
   5. 青い鳥の館
   6. デロス・アイランドのカナリヤ
   7. 愛しのアルガリータ
   8. シャンペンの返礼


  登場人物

   オマイリ― フランス情報部
   ボネ       ソ連情報部
   アルガリータ  ホテルの女主人

  ストーリー

   マクシミリアンは、フランスの国防長官。長距離核弾頭ミサイル実験を指揮しています。
   彼には、ゲシュタポに連れていかれた息子がいました。
   その妻と息子と称する二人が、ギリシアのフランス大使館に父親への面会を申し出ます。
   
  
   フランス情報部には、ひっかかる点が数々ありました。
   二人を調べるためギリシアに行った調査員が全員事故死していたのです。
 
   判断しかねていると、二人の存在を暴露する記事が新聞に載ってしまいます。
   これにより、大統領が二人がニセモノでなければならない、
   と判断します。

   フランス情報部は、大統領の意をくんで、二人の殺害をゴルゴ13に依頼するのでした。

   ゴルゴは、彼らがニセモノであることを確認してから殺害をすることにします。
  
   デロス島には、フランス情報部に罠をかけたボネという男が、ゴルゴ13の登場を
  待っています。
    
   彼は、フランス情報部が二人を殺害することは、想定していました。
  そのうえで、殺害を公表し、世論を使って、
  ミサイル計画を中止させようとしていたのでした。
   
   

  ゴルゴ13の偽名
  
   サルル・デミオ

  ゴルゴ13の変装

     フィリピン人  貿易商
     ガソリンスタンドの店員

  今回の言葉

    判断というものは どんなに客観的な事実がそろっていても
   狂いやすいものだ。
 
    シベリヤ平原!
  
   あのすさまじい吹雪の中では、人間の判断や主観などは
  まったく通用しない。

  あるのは事実だけだ。

  プロには主観的な物の見方はいらん。
  必要なのは客観的事実を冷静に見る目だけだ!


  
  
   
 
 

夫婦を詠んだ川柳

子が出来て 川の字形りに 寝る夫婦

 川の字の真ん中の短い一画を赤ん坊に見立てています。

子が一人出来て それなりになりにけり

 夫婦別れをすると言っていた夫婦が、子供ができたら何となくそのままでいるという
「子はかすがい」といった川柳です。


いさかいを しいしい 腹を大きくし

 仲が良いから喧嘩をするのでしょうか。


2016年11月16日水曜日

刑事コロンボ

刑事コロンボ第2作品の「死者の身代金」です。

原題は RANSOM FOR A DEAD MAN
 
RANSOM は償い

直訳すれば「死者のための償い」となります。

原作、脚本 リチャード・レヴィンソン&ウイリアム・リンク
監督・製作 リチャード・アーヴィング

主要キャスト

  レスリー・ウィリアムズ  リー・グラント
  カールソン    ハロルド・グールド
  マーガレット   パトリシア・マティック

ストーリー

 今回のコロンボのターゲットは敏腕の女性弁護士。

 女性弁護士のレスリーは夫の殺害を決意します。

 動機は彼女の本性がわかり、結婚の目的が金と名誉だけで、愛でなかったことを知った夫が、彼女に事務所の閉鎖と別れを告げたことにあります。
 これにより、彼女は活躍の場を制限されてしまうからです。

 そこで、レスリーは偽装工作を考えます。
 夫が身代金誘拐に会い、この誘拐グループによって殺されたというものです。

 レスリーは夫を殺し、
 あらかじめ夫の声を録音したテープを電話にセットし、
特定の時間に再生されるようにしておきます。

 その後、警察への連絡を行い、先ほどセットした電話がかかった以降に夫が殺されたと偽装し、自分のアリバイを捜査にきたFBIに証明させます。

 レスリーは、身代金を犯人に渡したとみせかけるため、身代金の入ったバッグを空のバッグと差し替えます。
 空のバッグをセスナ機から落とし、現金が抜き取られたように見せかけます。

身代金の受け渡しが終わったあとに、夫の死体が発見されます。

 レスリーには、誤算がありました。
 コロンボの存在と夫の前妻の子がスイスの寄宿先から帰ってきたことです。

コロンボは最初の電話かかった時に、レスリーが夫に安否を聞かなかったことに疑問を持ちます。

さらに、犯人が現金を抜き取り、空のバッグを置いて逃げたことにも疑問を持ちます。

疑問を解消する推理は成り立つのですが、証拠がありません。

証拠を手に入れるためにコロンボはあるトリックをしかけます。


寸評
  
  前作ところなり、頭の髪の毛がぼさぼさになっているようにも思えます。
コートも多少くたびれかけています。

娘が駆け付けた時に、レスリーが言うセリフ

I wasn't expecting you.


が表すとおり、
レスリーは父親が誘拐されて、スイスから帰ってくる娘の心情が理解できません。

敏腕でスーパーウーマンであるレスリーがスーパーであるがゆえに、
普通の人間の感情がないことが、
結局、自分の犯罪計画を狂わせる結果になり、面白いです。

 




2016年11月15日火曜日

ゴルゴ13にはまる

ゴルゴ13 ビッグセイフ作戦
 
1968年11月の作品

サブ・タイトル 
 1. 狙撃者は!?
 2. 英国情報部
 3. ウッドペッカ―
 4. 大金庫タイムアウト
 5. きつつきに別れを


ストーリー

 まず、ゴルゴ13がハンブルグの売春宿で女を殴り、半死半生にしてしまうところから始まります。
この後、ゴルゴ13は脱走し、東ドイツの高官を殺害します。
ただ、このエピソードはゴルゴ13という人物を読者に紹介する役割を果たすためのもののように
思えます。

さて、話が本筋に入って行きます。
今回の依頼者は、英国情報部。

ターゲットは、ベルンハルト・ミューラーという男。
この人、元ナチスの親衛隊長だったのですが、整形手術で顔を変えて、
スイスに住んでいます。

彼の警戒は厳重で、家の外には一歩も出ずに、
日光浴さえ防弾ガラスに囲まれた屋上でするようです。

報酬は16000ポンドだと思われます。
8000ポンドを前金として払おうとして、ゴルゴ13から拒否されています。

支払いは現金。
依頼場所はポルトガルのリスボン。

スイスでゴルゴ13の手伝いをする英国諜報部員のコードネームはウッドペッカーという女性。

まず、ゴルゴはセスナ機でミューラーの家の屋根を壊します。
そののち、屋根の修理屋に変装し、忍び込むための細工をほどこします。

大金庫内からターゲットを狙撃します。

狙撃が成功したことを聞くと、イギリス情報部はゴルゴ13を始末しようとしますが、
失敗に終わります。

さて、この作品は、最初だけあって、ゴルゴ13のキャラクターが確定していません。
とにかく、よくしゃべります。

冗談さえも言います。

ウッドペッカ―に呼びかけるときに、
「美人のアシスタントくん、・・・」と言ったり、

前払いの報酬を受け取って
「領収書はいらないだろうね?」
といった調子です。

さながら、ジェームス・ボンドみたいです。

また、依頼者から椅子を勧められると、簡単に腰かけようとします。

まだ、キャラクターの設定が固まっていないための愉しみが豊富です。

最後に、ゴルゴ語録

「人を殺す時には 
つまらんおしゃべりをしているひまに
引き金をひくことだ」